些細なきっかけで、仲の良かったグループからいじめの対象になってしまった高校二年生の祥子。
学校にも家にも居場所がない祥子にとっての毎日は、まるで溺れているようで、息苦しい。
そんな祥子は、ある日「名前のない」喫茶店を見つける。
中に入ってみるとそこには、あたたかな珈琲を淹れてくれるマスターと、個性的な常連客、そして祥子と同じくらいの男子高校生、皐月がいた。
誰にも思いを言い出せず、息が詰まりそうだった祥子は、いつしか彼らに自分の犯したある「過ち」を告白。優しく迎えてくれたその喫茶店で、祥子はようやく苦しかった気持ちがほどけていくのを感じ……!?