対策をいくら積み重ねても、事故がなくならない。
マニュアルや手順が増えるほど、作業現場は疲弊する。
決められた安全訓練をしても、想定外には無力となる――
現在の安全マネジメントは、もはや行き詰まりを迎えている!
仕事をする目的は、よい製品を作ること、よいサービスを提供することであり、事故を起こさないこと、仕事で失敗をしないことではない。
いまこそ、「事故を減らす」から「成功を増やす」へ、発想のパラダイムシフトが必要なのではないか。
産業界や医療界をはじめ、いま熱い視線が注がれている「レジリエンスエンジニアリング」とはなにか。労働災害、交通事故、航空機の墜落、鉄道の脱線や衝突、医療事故など、ヒューマンエラーの最前線を研究し続けてきた著者が、行き詰まりを迎えつつある安全マネジメントの現状に警鐘を鳴らし、豊富な実例とともに「よい仕事を続ける」ための新時代のマネジメントを提唱する。