昭和の終わりを力強く駆け抜け、当時の若者を魅了したパフォーマンスグループ「一世風靡セピア」。そのメンバーで、今では名バイプレイヤーとして活躍する春海四方が初めての書き下ろし。
一世風靡セピアのメンバーでありながら、高倉健も住んだアパート「都荘」の管理人という顔も持ち、歌番組出演後には銭湯に駆け込んで帰る日々。グループの、ときに激しくぶつかり合いながら、しかし次々と大きなステージへ活躍の場を移していく二重生活の日々と、彼が苦楽を共にした若者たちの生き様を思い入れたっぷりに描く。
母体である劇男一世風靡に入団した時の感情、渋谷のストリートからやがて、ロンドンやNYのアポロシアター出演へとスターの階段を駆け上がっていく過程などを当時の写真とともに紹介。
<目次>
序 章 夜のヒットスタジオと銭湯
第1章 昭和の記憶、都荘の思い出
スペースインベーダーが誕生して、オレは早大生になった
「勝アカデミー」の一期生となり勝新太郎にホメられた!
第2章 前略、道の上へ……
紹介された「男の子たち」はコワモテの面々だった
とてつもなくハードだった日曜に向けての一週間
第3章 バブル前夜、セピアは生まれた
戦争のようだった『夜のヒットスタジオ』、火傷しかけた『ザ・ベストテン』
セピアが生み出したお金とオレたちが得ていたお金
第4章 岐路に立つセピア、最後の時を迎えた都荘
マルチな才能をもつ武野功雄がセピアを辞めたワケ
セピアのメンバーは第二ステージへ。ベンチャーの先駆けだった風雲児たち
第5章 昭和のバカどもよ、永遠たれ
劇男一世風靡のニューヨーク遠征、ズートスーツ改造計画発動!
平成元年七月三十一日、一世風靡セピアは渋谷で消滅した
特別鼎談 誕生! 劇男一世風靡