売買春は、米軍によって変貌してきた。
15年以上の紛争地取材が生んだ、現場ルポの決定版!!
国が体裁を整えるとき、はじめに手をつけられるのは、常民ではない人々であることは世の常である。常に緊張を強いられる、極限状況で暮らす娼婦たちの眼から、世界はどのように見えているのか。
国家、軍隊、階級、習俗、貧困。人を縛るものが溢れる世で生き抜く女たち。
戦場とは遠い異国にあるのではなく、常に暮らしている社会の中にあるものだ、と彼女たちは私たちに気づかせてくれる。
日本も70年前は戦争状態にあった。そして、戦場は形を変えて日本にも既に入り込んでいるのだ。
本書に登場する娼婦たち
●イラク戦争下で生きるパンパンガール
●ガジャル・イラクで迫害されるロマ
●デウキ。寺に捧げられ娼婦となったネパールの女たち
●売春カースト・バディ村の少女たち
●ヒジュラ、第3の性の娼婦
●娼婦供給地とされたタイ・イサーン地方の女たち
●中国の戸籍なき女、黒孩子
●韓国米軍基地村の娼婦・洋公主
※本書は、2016年7月30日に配信を開始した単行本「娼婦たちから見た戦場 イラク、ネパール、タイ、中国、韓国」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)