あらすじにぎやかな街のなかに男と女が出現した。彼らは突然そこへ出てきたのである。しかも裸で。ただ腰のあたりだけを葉っぱでおおっていた。警察の取調べに、男はアダム、女はイブと名のった。目立ちたがりやの芸術家かぶれか、すこし頭がおかしいのか? だが二人とも大マジメ。やがてテレビ局が二人に目をつけ、いつのまにか二人は本物のアダムとイブだと決まり、学者がいろんな説をとなえはじめ、そして、事件が発生した――表題作「おかしな先祖」ほか9篇の“SF落語”集。