失われた世界の記録を修復するため名探偵の助手として働く俺・君塚君彦は、その異変の原因が怪盗・アルセーヌにある可能性に行き着いていた。また怪盗の正体が世界最悪の犯罪者アベル・A・シェーンベルクであるという仮説のもと、昔アベルを追っていた暗殺者・加瀬風靡を探し出し話を聞くことになるがーー「覚えておけ、君塚。正義なんて、本物の悪の前ではいくらでも揺らぐということを」やがて明らかになるのは、あらゆる正義が巨悪に立ち向かった戦いの記録。世界によって秘匿された《虚空暦録》の正体。当時そこに辿り着いた俺たちが下した決断はーー。これは正義を追求した者たちの、理想と意志を問う名もなき英雄譚。【電子限定!書き下ろし特典つき】