あらすじ春の終わり、大きな挫折を味わった僕は、みずからの人生にピリオドを打とうとして、かつて訪れたことのある海辺の町にやって来た。そんなある日、砂浜で、不思議な雰囲気を持った女性、水絵と出会う。やがて僕は、彼女の心に存在している深い闇と傷を知り、病んだ水絵の心を再生しようと試みるが……。すくい上げた水のように、淡く、はかなく、手からこぼれて消えた恋……。魂の触れ合いを繊細に描く、大人のための恋愛小説。