「哲学」と聞くと、ああ何か難しそう…と思いますよね。僕も若い頃はそうでした。
高校は日本史選択で西洋の歴史・文化は中学止まり。
それにそもそも倫理や倫・政の授業なんてあったっけ? というレベル。
けれど、さすがに先生と呼ばれる職業柄、完全逃避はやめ、なぜ難しいと思うのか? を考えてみたのです。
自分なりに答えが2つ出ました。
1「哲学」って何? ということを知らないから。
2 各思想の流れというか、転換点を知らないから。
そっか…、そうなんだ。ま、いつか勉強しよっと。
と、そこで思考は停止しました。そして戻る通常運転の日々…。
ああ、当時の自分に教えてやりたい。そこで止まっちゃ、もったいない。
若い頃の僕に、現在の僕が説明したいと思います。
まず1について。「哲学」は「人間とは何か?」を考える学問です。
そして「世界とは何か?」を考える学問です。
次に2について。転換点を知らないなら、流れがわかる図をお見せしましょう。
この本には思想の一覧表を掲載しています。まずは“鳥の目”で全体を見渡す。
そのさい、絶対に必要な人物や論だけは目立つようにしておきました(各章のイントロにも書いています)。
ここで気付いてください。あなたは今、やはり「テツガク」しているのです。
混迷を極めているように見える世界でも、古今東西、あることは必ず行われています。
人間は正解なんてないことを好き勝手に考えてきたし、今も考えてる。「テツガク」している。
本書を読めば、色んな考えの人と仲良くできるかも、と思えるかもしれませんよ。
いや、やっぱり嫌だ、でもいいです。どんな考えの人と距離を取りたいのかも、はっきりしそうですよね。
何にせよ「哲学」に正解はないのでお気楽に。