その日、高槻が扱ったのは、電話にまつわる都市伝説。中でも有名な「メリーさんの電話」についての講義が終わったあと、尚哉は友人の難波から、話があると誘われる。そして現れたのは、難波の彼女・愛美。彼女は「なくした人形が、だんだん近づいてくるみたいなの」と言って・・・・・・。(――「やがてソレはやってくる」)建築設計事務所を営む遠山宏孝は、尚哉と同じ、嘘を聞き分ける力を持つ。その力を手に入れてしまった幼い頃から、彼はひとりになった。そんなある日・・・・・・。懸命に生きようとする二匹の猫たちと、ひとりぼっちの遠山との出会いが招く、素敵な奇蹟。(――「遠山と猫の話」)高槻を「特別な友達」だと思っている小学生の智樹。6年生になり、中学受験で周りがピリピリし始めた頃、彼は不思議な話を聞く。ある廃工場で工場長が失踪し、なんと異次元に行ってしまったらしい。「その工場は、今でも異次元とつながったままなんだって」早速高槻に連絡する智樹だが・・・・・・。(――「大河原智樹の冒険」)他、尚哉の秘められた力に気づいてしまった難波の葛藤や、佐々倉と高槻の喧嘩など、全5編を収録!シリーズファンにも、ここから読む方にもお薦めしたい、キャラクターたちが愛しくてたまらなくなる、珠玉の番外編集!