高槻の研究室に、市松人形を抱いた日本史の三谷教授が訪ねてきた。蚤の市で手に入れたその人形の写真をブログにアップしたところ、元の持ち主の孫を名乗る人物から連絡があった。曰く、その人形は勝手に髪がのびたり動き回ったりするので、母親が気味悪がって捨ててしまったという。怪異の匂いを嗅ぎつけた高槻は、気乗りしない尚哉を引っ張って嬉々として調査に乗り出し・・・・・・。(――「お人形あそびしましょ」)高槻の研究室に足しげく通うようになり、ついに自分専用のマグカップを置くようになった尚哉。そのマグカップにプリントされている犬の絵を見た研究室の院生・瑠衣子や唯から、尚哉は「わんこくん」と呼ばれるように。これは、そんな「わんこくん」が昔飼っていたゴールデンレトリーバーと、彼の家族のちょっぴり切ないお話。(――「わんこくんのわんこの話」)全4編収録! キャラクターの魅力満載でお届けする番外編!イラスト/鈴木次郎