人類は、大地を見たことがない。 天地を貫く巨大な柱・ターミナルを中心に、彼らは街を造り国を建てた。旧世代の遺構であるターミナルを繋ぎ、空を横断する無数の鋼線。そこにぶら下がるゴンドラに乗り、流浪者(ドリフター)たちは街を行き来して生活する。見渡す限り、一面の蒼。 「警告。危ない、空に墜ちますよ」 そう、これは――俺の知らない世界。 青空に浮かぶ雲海の中、記憶喪失で倒れていた青年・クウガを拾ったのは、天真爛漫な流浪者スズと、彼女に尽くす機械人形(オートマタ)のエア。少女二人と旅をする中でクウガが知る、己と世界の真実とは――。