あらすじ運命の子供は青い目をしていた。父、鄭芝竜は商人であったが、その実海賊。中国、安平鎮に城を建て、息子を後継者にすべく呼び寄せた。十二年後、息子は科挙試験にも合格し、官僚への道を歩みはじめる。しかし、そのころ明と清は戦争をはじめた。父は息子に指揮官になることを望んだ。劣勢の明を再興すべく、平戸にのこされた母を大陸に呼ぶことを条件に、来るべき英雄・鄭成功は運命に身をまかせた―。近松門左衛門の英雄伝「国姓爺合戦」の世界が、奇才・荒俣宏の手を経て蘇る。