かつて、オーディンをはじめとする北欧の神々は「神々の黄昏(ラグナロク)」と呼ばれる最終戦争により滅び、その異能の力である神紋(ルーン)は人間へと受け継がれた。「血誓兄弟(フォースブレーズ)」のロスト――ノルンの民の生き残りである彼は、家族を殺された悲劇を代償として得た神紋により一族を滅ぼした者たちへと復讐を誓う。だが、彼の前には強大な神紋を持つ皇帝直属の精鋭集団「ビフレスト」が立ちはだかるのだった……。 神紋を持つ者の戦い、その宿業は北欧神の陰謀か、それとも終焉の予兆か。運命の男を中心に物語は静かに動き出す。