あらすじある日、ひとりの少女が目を覚ましました。その少女は、人間ではありませんでした。手には、鈍色に光る鎌を持っていました。傍らには、奇妙な黒猫がいました。少女は――「死神」でした。そして、死を司る少女には、他の仲間と違うところがありました。その姿が、雪のように真っ白なこと。その心が、春のようにやさしいこと。これは、白い死神の、哀しくてやさしい物語です。