本の町、神芳町。目抜き通りから入った路地裏にその書店、印覧堂はあった。
大学を中退し、バイト生活を送っていた芦名水道(あしなすいどう)は、
ある春の日、祖父の古書店・印覧堂の臨時店長を任されてしまう。
最初は辟易していた水道だったが──印覧堂には秘密があった。
店内の一部を占めるのは、異様に充実した官能小説の棚。
人目を忍んで女性客も訪れるほど、そのラインナップは圧倒的だったのだ!
ある日、内気そうな眼鏡っ子がこっそりと官能小説棚を覗いていて──。
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