「どうして、私、すぐ濡れて、あの声もあんなに大きいの!?」
嘉奈とって“声”はコンプレックス、誰にも相談できない悩みだった──。
意を決して、嘉奈は“あること”を試みたのだが、やはり“ソレ”は昔のままで変わっておらず……。灰路の人柄を知れば知るほどに、彼が「嘉奈の笑い声が好き」ということそのものが、嘉奈の心を重くしてしまう。
しかし、そんな嘉奈をそのコンプレックスごと灰路は包み込み、「友だちにしかなれない」と言われても少しもめげることなく嘉奈との時間を作り出し、甘く蕩かすように嘉奈を大事にあつかう。最初こそ警戒していた嘉奈だったが、一緒に食事をすること、寝る前にメールをやりとりすること……と少しずつ灰路を受け入れていく──。
「僕はもうすぐ東京に行ってしまう。できれば嘉奈についてきてほしい」
灰路の真摯な言葉をもうはねのけることができるわけもなくて……。
アウト寄りの犯罪スレスレ声フェチ残念変態イケメンと、ちょっとワケあり純粋OL。
バレンタインデーから始まる、1カ月間のハイテンション恋愛攻防戦中盤!