ある事件から、急遽、女王に即位し婿を迎えなくてはいけなくなったロゼリア。
結婚は王族の務めであると割り切り、婿の選出を周囲にまかせたものの、よりにもよって選ばれたのは公爵家のひとり息子、エリック・バージウルスだった。
婚約者に選ばれたことでエリックの態度は横柄になり、ロゼリアを婚約者として支えるどころか邪魔ばかり。ロゼリアは苛立ちで爆発寸前! エリックは「自分を敬え」と傲慢に言い放ち、結婚前に寝所を共にすることまで求め――大爆発したロゼリアが求めたのは、あの腹黒宰相補佐ライフィールだった。
「わたくしと結婚して、わたくしのいちばんそばで、わたくしを支えて」
「はい。僕でよければ、喜んで」
『完璧な王女さま』を演じる快感とストレスを抱える姫さまと、稀代の天才と言われつつ影の薄い宰相補佐の、秘密で秘蜜な婚姻譚。