それは親竜王国ルグニカに歌い継がれる、華々しき恋物語、『剣鬼恋歌』の後日談。様々な苦難を乗り越え、ついに結ばれるヴィルヘルムとテレシア。そんな若い二人に次々と訪れる平穏な時代からの試練。結婚の誓い、婚姻の儀式、結ばれた二人の新婚旅行――幸福な悩みと周囲の祝福に振り回されながら、『剣鬼』と『剣聖』は喜びの日々を甘受する。だがしかし、災禍の予兆は二人を決して逃がさない。――時代は再び、剣の鬼を求めていた。「ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア、悪くない。――お前と同じ家名を名乗るのは」『剣鬼恋歌』待望の、甘くほろ苦い後日談。――剣に祝福された二人に、幸あれ。