オオカミの群れを殺してほしいという村人からの依頼で夜の森を歩くひとりの男・ナガン。かつてオオカミに恋人を殺されたナガンにとって、それは彼の「復讐」という目的に合致していた。ところが、オオカミの巣でナガンが出会ったのは美しい姿の人狼であった。彼女を人間社会に戻すことができれば、その知識はオオカミ狩りに役立つはず。そう考えたナガンは彼女を宿まで連れ帰り、人間としてのしつけを教え込んでいく。アイリムと名付けた人狼に愛情を感じ始めたナガンは、アイリムの家族を殺したのが自分だと気づかれることを恐れ銃を封印する。ところが、ふとしたきっかけでアイリムは隠された銃を発見、その匂いからすべての真実を知ってしまい──。「やられたらやり返される。あたりまえのことだ」愛してはいけない相手を愛してしまった男女が紡ぐ中世ファンタジー。
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