陰陽師に縁づいたのは霊力なしの嫁・鹿の子。妖ひとつ見えなくて、行きついたのは台所。じっとかまどを見張っては、今日も今日とて菓子づくり。意地悪な目に遭ったって、まったくもってめげません。目の前の大切なひとが笑って食べてくれるから――あらたな笑顔をつくるため、鹿の子が挑むひとつの課題。「うまいだけではならぬ菓子」。鹿の子の小さな掌に、その答え知る覚書。しかし、それを開くには、つらい選択が必要で……。
元パティシエの著者によるレシピつき。「小説家になろう」で人気の、和菓子×陰陽師×妖怪ファンタジー!!