あらすじおかえりの声を、聞きたかった。ただいまを、きちんと、言いたかった。バターケーキを、食べたかった。それらの願いは、すべて叶った。帰るべき場所へ帰り、逢いたかった人に逢えた。だから。約束は尽きて。追いついてきた終末は、背後から静かに、少女の肩に手をかける。「ごめん。わたし、もう、絶対に、幸せになんてなれないんだ。だって、気づいちゃったから。わたし、とっくに――」青年教官と少女妖精の、儚く輝いた日々。第3幕。【電子版特典】として、文庫未収録の短編「眠れない夜を貴方と共に」「一つの問いと四つの答え」を収録!