神の国の台所“ヴァルハラキッチン”の夕飯時はいつも大忙し! ボク、喋れるイノシシのセイ(本名:セーフリームニル)はそのお手伝いとして、なんと主神オーディンさま直々の指名を受けてここにやってきたんだ。 ――『料理される側』としてね! いや、確かにボクは「一日一回生き返る」っていう不思議な能力を持ってるし、自慢じゃないけど肉質にも自信があるよ? でもだからって「毎日死んでご飯になれ」ってひどすぎない!? ……まあこの力のおかげで、美しくて可愛いヴァルキューレ・ブリュンヒルデさまのお傍にいられたりするから、全部が全部つらいってわけじゃないんだけどさ……。 って、あれ、神界ナンバー2のロキさまがなぜここに? え、神界のピンチだから一緒に来い!? いやぁ、ボクただのイノシシですからってうわあああぁーー。