あらすじ佐渡と新潟の間に架けられた世界で一番巨大な橋。その中央にそびえる名前がつけられる事のなかった人工島――不況によって放置されたそこは不法滞在者や犯罪者が棲む九龍城さながらの無法都市と化していた。 その島を二人の男が訪れる。 気弱で大人しい少年・狗木誠一は、幼馴染みの少女と冒険気分で。 重要指名手配犯・戌井隼人は惹きつけられるように。 そして彼らは、社会から隔絶された無法地帯で全く違う道を歩み始める。だがその姿は、鏡に映る己を吼える犬のようでもあった――。