「オイデ…オイデ、私ノモトニ…」幼い頃から聞こえつづけていた“声”。誰が、なんのために呼ぶのか―。不思議な“力”を持つ少年シーフォは、自分が、かつて神と呼ばれた一族アミュールの王、フェリム・フェシアの血をひく者であり、ライラ王国の王孫でもあることを知った。シーフォ自身の思いをよそに、彼の存在をめぐって事態はめまぐるしく動きだす。シーフォをフェシアの転生と信じるアミュールの末裔たち。彼のライラ王位就任を望む者、拒む者。そしてアインら彼を見守る仲間たち―。はるかなるレムダリア河遡上の旅の果てに、シーフォが見つけだしたものは。俊才が縦横無尽に描きだす、キラメキのファンタジー。 ※本作品は電子書籍化にあたりイラストを収録しておりません。