月日が流れ、十七歳となったファルマは、次の闇日食を迎える前に様々な準備を行っていた。まず手始めに、ファルマは世界最大規模の製薬会社へと成長した異世界薬局の代表執行役を辞して、薬局の未来を次代へと託す。そして、教授を務める帝国医薬大学校では、最後の講義として学生たちに医療従事者としての“究極の問い”を投げかけ、彼らに向かうべき道を示した。それらはすべて、やがて世界に訪れる大きな変化のため――。ファルマの『終活』は、着々と進んでいった。やがて準備万端で迎えた世界最後の日、ついにファルマと薬谷完治の計画した共同作戦が遂行される。世界の管理者である墓守との対峙を経て、ファルマたちを待ち受ける結末とは――。