釈迦伝来の「正伝の仏法」を拠り所とし、只管打座に象徴される坐禅を教えの根幹にすえる曹洞とは何か。「禅」の成り立ちや基礎知識と共に、道元や瑩山紹瑾ほか高僧の教えと生涯、永平寺や總持寺など主要寺院の来歴を丁寧に解説。また『修証義』『般若心経』『五観の偈』をはじめ、日頃読まれる経典をふりがな付きの原文と現代語訳で収録する。全国約1万6千ヵ寺を誇る曹洞宗が一冊でよくわかる! 読経や写経にも使える入門書。
第一章 禅と曹洞宗の基礎知識
曹洞宗の名前の由来
禅のスローガン――不立文字・以心伝心ほか
清規――禅宗寺院独自の規律
曹洞宗・臨済宗・黄檗宗の違い ほか
第二章 道元の生涯と教え
永平寺の創建
只管打坐と心身脱落
生死即涅槃
行持道環――修行は永遠に続く
修証一如 ほか
第三章 道元以降の曹洞宗
永平寺第二世・孤雲懐浄
能登總持寺を創建した瑩山紹瑾
永平寺派と總持寺派の争い
曹洞宗の高僧 峨山韶碩/鈴木正三/月舟宗胡/卍山道白/面山瑞方/大愚良寛
第四章 曹洞宗の主な寺院
永平寺(曹洞宗大本山)
總持寺(曹洞宗大本山)
大乗寺(徹通義介が禅寺に改めた寺)
可睡斎(日本一のトイレで有名)
妙厳寺(豊川稲荷)
恐 山(最北の霊場)
茂林寺(分福茶釜の寺) ほか
第五章 曹洞宗のお経
修証義
法華経 観世音菩薩普門品偈
般若心経
開経偈
大悲心陀羅尼
五観の偈 ほか