祖父に手を引かれ、トロッコを降りた少年が、その地で初めて目にしたのは、砂混じりの赤い土と、背の低い草地がどこまでも続く荒野、物置にしか見えないみすぼらしい駅。 そして一人の少女だった……。 少年の名前は“若葉”、少女の名前は“アユミ”。 二人は、それぞれの祖父、そして、正体もよく分からないまま居着いてしまったツォウとファナガらと共に暮らし始める。 15才になった若葉とアユミは、台樹国・王都の義務として国家最高機関である<天剣王器>の選抜試験を受けるため、王都に赴くことに――それは二人の運命までも変えることとなり――!? 独特のテイストと魅力的なキャラクターで読ませるニュータイプノベル。