司波兄妹にとって波乱続きだった西暦二〇九五年もあと一月。 そしてこの十二月にも、彼らが通う魔法科高校に 『激動』 はやってきた──。 深雪のクラスメイトである北山雫が、USNA(北アメリカ大陸合衆国)に留学することになった。この時代、ハイレベルの魔法師は、遺伝子の流出=軍事資源の流出を避ける為に、政府によって海外渡航を制限(禁止)されている。にもかかわらず許可された理由、それは 『交換留学』 だからだ。 アンジェリーナ=クドウ=シールズ。 雫がアメリカに渡り、入れ替わりで魔法科高校に入学したのは、金髪碧眼の留学生。 「司波深雪に劣らぬ美貌」 と称される美少女、通称リーナだった。 彼女を見た達也は、瞬時にその 『正体』 に気づく。 リーナの本当の姿、それは大規模破壊兵器に匹敵する戦略級魔法師 「十三使徒」 の一人、USNAの魔法師部隊 『スターズ』 総隊長、アンジー・シリウス少佐。 魔法科高校にやってきた米軍最強の魔法師という 『火の粉』 を、司波達也はどう振り払うのか ──。