神が死に、絶望が世界を支配する時代。愛する者のために、悪魔と契約した男がいた……。七つの大罪のひとつ〈憤怒(サタン)〉の力を手に入れたラファエル。それゆえに彼は、故郷ペルガモン王国で賞金首となってしまう。追っ手から逃れるため、そして宿敵クルセウスを追うため、国からの脱出を決意した彼が目指したのは、長年敵国として戦ってきたサルデス王国。ペルガモンの北端と国境を接する、一年のほとんどを氷雪に覆われた国。氷の王国とも呼ばれる極寒の地、サルデスへと密入国した彼が吹雪の中で出会ったのは、驚くべきことに――。復讐の念に燃えるラファエル、兄の真相を知ろうとするセルシア、そしてラファエルをひたすら慕うイブ。彼らの冒険の先にあるのは!? 王道ファンタジー、待望の第2巻!