様々な服飾品に変じることのできる立方体、方石(ほうせき)。この技術のメッカである神与島(かみよじま)でアトリエ「白幽堂」を営む若き異才の方石職人・白堂瑛介(びゃくどうえいすけ)は、インターンシップ生・黒須宵呼(くろすよいこ)を正式に受け入れた。夏休みを控えたある日、瑛介は知人で珀耀教院の卒業生・鷺沢夕夏(さぎさわゆうか)から、父親が魔石と化した梔子連作(くちなしれんさく)「θ(シータ)の方石」を手に入れてしまったので回収してほしいという依頼を受ける。バラバラになってしまった家族を取り戻すため、瑛介は“石拾い”に乗り出す。しかしそれは、悪質な犯罪組織が絡んだ新たな事件の幕開けだった。