私の勝ちだ──すべてはこのヴァルプルギスの前に屈した。もはやアルケスティスも統和機構も敵ではない。あらゆる生命よ、次元よ、宇宙よ、我が威光の前に平伏すがいい!……果てしなく長い長い時代を経て、遂に魔女戦争が完結する。炎と氷の宿命の対立を制して、絶対的な優位で万物を圧倒し、世界を掃討する魔女を前に抵抗できるものは誰もいない。だが未来が彼女の手によって塗り潰されようとする、その境界線上の闇の向こうから現れるのはもう一人の“炎の魔女”の姿──死都アトランティスで始まり、一瞬で決する意外にして奇妙な最後の戦いが終わるとき、そこに立っているのは果たして、ほんもの、にせもの、どちらの魔女なのか……?