大変なことになっている――ひとはいつだって、自分では気がつかないうちに劇的な事態の急変に巻き込まれているもので、それは彼ピート・ビートも例外ではない。私レインとしては、ちょっと彼に興味があっただけなんだけど、しかし彼を取り巻く状況は本人の意志とは無関係に、どんどん恐ろしくなっていく――統和機構の追手モータル・ジムとの死闘に、最強フォルテッシモの再介入に、さらにはすぐ側で炎の魔女が暴れていたりして――ビートの行き先に待つのは嘘と裏切りと決断と、そして……転落と崩壊の第三章は苛烈、熾烈の苦闘(ディシプリン)がさらに続く。若きビートに光明は未だ見えず、世界は彼に何を求めているのだろうか?