あらすじその確固たる美意識と優れた頭脳を元に、次々と事件を解決する刑事、美堂橋梓。“異端児”と称される同僚、烏丸や関戸と共に忙しない日々を過ごす彼には、とある心の癒しがあった。 それは、骨董店“sanctuary”。優しい叔父、遥の経営するそこで過ごす時間は何よりもの宝物だった。 しかし、巷で起こり始めた美術品を狙う連続空き巣事件が、幸せだった彼らに悲惨な別れを与え──。 これは、摩訶不思議な骨董店の店主、美堂橋がまだ刑事だった頃の物語。そしてこれは、一つの恋の終章で、悲しい運命の序章である。