商人と神官が島流しにあってから半年。すでに恩赦は出されていたが、ふたりはいまだに島でいちゃいちゃだらだらと性欲に流されるままの日々を過ごしていた。
一方、ここは魔王城。重苦しい雰囲気に包まれた会議室では、四天王と秘書が議論を繰り広げていた。
テーマは春本。魔王の国ニューランドに商人が作った町では、この春本が盛り上がりを見せ、いまや四天王の筆頭ガホトーの愛娘ビビッドにまで悪影響を及ぼしていたのだ。
四天王最弱の称号を返上したい魔獣王クリオウは町の殲滅を提案、冷静なガホトーが牽制するも、女戦士や聖騎士の戦力に脅威を感じていた墜天使プロディトゥースはこれに賛同する。黒龍ニゲルは「くだらん」などといって格好つけているが、彼は春本マニアであった。
それぞれの思惑が交錯する中、業を煮やした魔獣王クリオウがついに行動を開始。時を同じくして、商人の返還を求める女戦士と聖騎士は魔王との命を懸けた戦いを決意する──。
第1回次世代官能小説大賞《大賞》受賞作、新章開幕を告げるシリーズ第4弾!