――私が死んだら、忘れてね。忘れないよ、と僕は言った。憶えておくことが、唯一僕に出来ることだった。だから。空に冠を贈ろうと決めた。どこか欠けていた僕たちのために。私立御城学園。<トップ3>と<パートナー>という選ばれた生徒が存在する学園で、立て続けに起きた連続爆破事件。知力・体力とともにへっぽこ、史上最低<トップ3>の藤倉冬麻17歳は、またまた事件に巻き込まれる! 「藤倉様。都様のために、あなたにこの事件を解決していただきたいと思っています」同じく<トップ3>であり、理事長令嬢の巫城都が狙われている? 冬麻は<パートナー>の泉と共に、事件解明に奔走するが――! 夏の終わり、西の空に輝くかんむり座。それを辿るように起こる第四、第五の爆破事件。その裏に隠された神話“アリアドネの冠”とは――。