私たち、38歳。全てが順風満帆にすすんでいる、はずだった。
出産によって「マミートラック」に追いやられてしまった凛。
シングルマザーとして、発達障害の子供を抱え貧困から抜け出せずにいる響子。
週刊誌のサブデスクまで上り詰めがらも、不妊治療がうまくいかない美華。
月一回のランチ会で愚痴をこぼすことでストレスを解消していた私たち。
いつの間にか「本当の悩み」は避けるようになっていた―。
相手を見下すことでしか自分の人生を肯定できない「私」は心が汚れているのだろうか。
「女」、「妻」、「母」。
役割を背負わされ、反発しながらも生き抜く、三者三様の戦い。