「二本ある手のどちらかは誰かの為に使えるように」――六輔流ボランティアのある生き方
「生きているのではない生かさせていただいているのだ」父の口癖だった。
「二本ある手のどちらかは誰かの為に使えるように……」これも父の口癖。もの心ついたときからボランティアの仲間に囲まれていた。ボランティアというのは「生き方」なのだということも教えられた。だからといって、ボランティアだけで生きてきたわけではない。音楽、放送、出版、いろいろなジャンルですぐれた仲間と出逢い、ラジオを中心に、印税という収入も増えた。
『「無償」(ただ)の仕事』というタイトルを誤解しないでいただきたい。僕の場合、決して、立派な「無償の仕事」ではない。落語のなかのセリフだが「いただけますればいただきますが いただけませんければいただきません」に通じている。
●「頑張ってください」
●する側、される側
●いい割りばし、悪い割りばし
●鬼のような人
●お寺とボランティア
●だめなお母さん
●腑に落ちないサービス料
●ハガキの点滴
●「雨ニモマケズ」
●四天王寺の精神