生まれてくる子の幸せのため、愛のない結婚にも耐えなくては……。
生後間もなく親に捨てられ、里親宅を転々として育ったヘイリー。
フラワーデザイナーとなり、結婚式の打ち合わせをしていたある日、同席していた顧客の友人からディナーに誘われた。
彼こそは、ヨーロッパのアドリア王国皇太子ジオだった。
今まで出会った中で最も美しい男性との夢のようなひととき。
ヘイリーは彼の魅力にあらがえず、一夜を共にしてしまった。
2カ月後、彼女はジオに会いに行く――今度は妊娠を伝えるために。
だが、独りで産んで育てると言う彼女に、ジオは結婚を申しこんだ。
この天涯孤独の私がお后になるですって? まさか!
うれしいはずのプロポーズなのに、とまどいしか感じられず……。