クリスマスに私の愛する子爵が帰ってきた!
でも頼まれたのは、彼のための花嫁選び。
アンナ・リーゼははっきり言って、幸せではなかった。
初めは母、続いて父も亡くし、継母と継妹にうとまれながらの日々。
話し相手になってくれるのは、仲良しのがちょうだけ。
そこへ、20年近く離れ離れだった幼なじみ、ピーターが帰ってきた。
片想いの相手は、ハンサムで魅力的なクリバートン子爵へと成長していた。
アンナ・リーゼはうれしかったけれど、自分の服を見て涙をこらえた。
こんなみすぼらしい格好とあかぎれの手で、ピーターには会えない。
子爵はクリスマスに舞踏会を開き、そこで花嫁選びをするのだという。
継母と継妹は興奮するが、アンナ・リーゼは愛する人の選択が悲しかった。
私はピーターにとって永遠に幼なじみ。彼の花嫁にはなれないのね……。