常陸国田代藩一万石の世継ぎである頼之は十八歳。生来虚弱で寝たきりで過ごしていたが、二年前筑波から江戸屋敷にやってきた朱里と茜という素破母娘の世話と国許の秘薬によってみるみる回復。今では淫気さえ催すようになっていた。
そんな頼之に降って湧いたのが隣国松崎藩の姫君との婚儀。菜月姫を迎えかたがた国許へ行くことになった頼之だが、そんな彼を待っていたのは世話係を務める元剣術指南役の奈緒と茜の妹分の小眉だった。
生娘の姫を迎えるにあたって、二人から男女の手ほどきをさまざまに受けた頼之。そしていよいよ、菜月姫が輿入れしてきた晩、頼之は武家にあるまじき形の情交を新妻に挑もうとするのだが……。
書下ろし長編、第五巻完結編!