フィービーは上院議員である祖父の大統領選挙を前に、スキャンダラスな過去を清算すべく12年ぶりに大学時代の恋人カーターのもとを訪ねた。なんとしても、昔ふたりで撮った親密な写真をすべてネガといっしょに返してもらわなければならない。だが、カーターはフィービーの目的を知るやいなや、瞳に冷たい怒りを浮かべた。忘れていないのね。私たちを引き裂いた祖父のことを……。そればかりか、カーターは取り引きしようと言いだした。「ぼくとつきあってくれれば写真を渡す」ほろ苦い記憶が、情熱とともにフィービーの胸によみがえった。