イヴは、インターネットの恋人紹介サイトを熱心に見ていた。恋人がいないせいで肩身の狭い思いをするのはもうこりごり。今までの五人の相手とのデートは退屈でたまらなかったけれど、友人の結婚式には絶対みんなが驚くような恋人を連れて参列したい。と、一枚の写真に視線が釘付けになった。輝く青い目、端整な顔……。■待ち合わせたバーに現れた美女を見て、ブライスは目をみはった。これが、あの引っ込み思案の本の虫だったイヴなのか。八年ぶりに連絡してきた彼女の言う“取り引き”とはいったい……?イヴが唇を開いた。「一カ月だけ私のデート相手になってほしいの」