再会したドレイクは自信と威厳に満ち、改めてニコールを魅了した。二人の間に熱い炎が燃えあがるのに時間はかからなかった。だが、自分はドレイクの叔父デイヴィッドの子供かもしれない。そう疑うニコールにとって、この恋はひどく危ういものに思えた。そのうえ、彼女のまわりの人間関係はあまりにも複雑すぎた。愛人に走った妻を憎みながらも愛していた父、ドレイクを嫌う従兄、ひそかにニコールの母に思いを寄せていた伯父、それに苦しんだ伯母、そして、弟のデイヴィッドを溺愛し、今はドレイクに頼る彼の叔母。自分の中で整理がつくまで、ドレイクとの恋には踏み切れない。今こそ思いきっていまわしい過去と対決しよう。ニコールは心に誓った。■12年前の惨劇が、今なおわだかまりを残す名門一族同士の対立。悲劇の謎が明かされるとき、ニコールとドレイクの恋の行方は?M・ウェイが織りなす壮大な物語の世界に、どうぞご注目を!