エラは日々制作に励む、若きガラス工芸家。海辺の屋敷の離れを借りて、ひとり静かに暮らしている。ある夜、日課の散歩をしている途中で見知らぬ男性と出会った。闇の中で顔ははっきりと見えないが、エラはなぜか興味をそそられた。話しているうちに、彼が祖母から屋敷を相続したハリドだとわかった。翌日、母家に呼び出されたエラは、初めて明るい中で彼を見る。これほど美しい男性は見たことがない。でも、その顔の右側は……。ひどい火傷の跡で肌が引きつれていた。衝撃を受けるエラに、ハリドは追い討ちをかけるように言い放った。「この屋敷は売りに出す。さっさと出ていってもらおうか」■魅惑の砂漠のヒーローが、もし双子だったら……。ミニシリーズ〈砂漠の絆〉でバーバラ・マクマーンが描くのは、ひと味違ったシークたちの物語です。ぜひお楽しみください。