父の不貞を知り、エミリーは家を出て偽名でバレエ講師をしている。家賃にも事欠く貧乏生活だが、華やかな生活はもう遠い過去だ。今日は発表会があり、無事に舞台は終わった。ところが、視察に訪れていたどこかの国のプリンスが会いたいという。舞台に戻って相手の顔を見たエミリーは、一瞬、心臓が止まった。サントーザ国の皇太子、ルイス・コルドバ!一年前にバルフォア邸で開かれた舞踏会の宵に、暗がりで突然唇を奪っておきながら私を嘲ったプレイボーイだ。今度はみんなの前で私に新たな恥をかかせようとしているの?彼女は訝るが、ルイスが現れた理由は驚くようなものだった。■大富豪バルフォア家の娘たちの恋模様を描くミニシリーズ〈愛に戸惑う娘たち〉の3作目は、ドラマティックなストーリーと繊細なヒロインを描くのが得意なインディア・グレイです。プリンスとの豪奢な恋のゆくえをじっくりお楽しみください。