広告代理店に務めるシーリアには、どうしても欲しいものがあった。それはエバン・リース率いる〈エバン・エンタープライズ〉との契約。何度かエバンのもとに足を運んではいるのだが、彼との契約を狙う企業は多く、なかなか交渉まで持ち込めない。そんなおり、突然エバンが、週末ともにカタリナ島に行き、弟の結婚式に参列してほしいと言い出した。同行してくれれば空いている時間に交渉をしよう――そう約束され、シーリアは彼とともにカタリナ島へ向かう。だが出迎えた家族を前に、エバンはとんでもないことを口にした。「みんなに紹介するよ。こちらはシーリア、僕の婚約者だ」