シモーネがその男性と初めて出会ったのは、海外から帰国し、空港でタクシー待ちの列に並んでいるときだった。目が合っただけだが、彼の面立ちはとてもすてきで胸がときめいた。でもそんな気分も、旅行中の日記をなくしたと気づくや吹き飛んだ。決して人に知られてはならない過去の秘密が綴られた日記――あれを誰かに読まれたら、秘密を暴かれるか脅迫されるかだ。怯える彼女のもとに、ライアン・タナーと名乗る男から電話が入る。「君に返したいものがあるんだ。日記をなくしただろう?」セクシーな声はシモーネを恐怖の底に突き落とした。これは脅し?その声の主が、空港で会ったあの男性だとは知る由もなかった……。★ヒマラヤの地で新たな出発を誓い合った三人の女性の約束の物語。二作目となる今月は、ついにシモーネの過去の秘密が明らかに!来月はジャッキー・ブラウンが最終話を飾ります。お見逃しなく。★