外交官の娘、ソレルは中東の国ハラスタンで育てられた。両親が早世したあとも、故国イギリスには戻らず、シークの補佐官マリクを後見人として、王宮で暮らしてきた。マリクのもとで過ごすうち、彼への尊敬の念は恋へと変わった。ところが、マリクはソレルを妹のようにしか思っていない。マリクが私の気持ちに応えてくれることは決してないだろう。苦しさに耐えかねたソレルは帰国する決意を固めた。自由な国で人並みに恋もしたいとマリクに言うと、彼はまるで嫉妬に駆られたように、憤然と切り返した。「それなら、まず私が手ほどきをしてやろう」★人気上昇中シャロン・ケンドリックによる、エキゾチックな三部作〈砂漠の掟〉も最終話。いよいよマリクの素顔が明らかにされます。★