私は北朝鮮の人を殺しました――。米軍最高機密文書をもとに、戦後史の闇に迫る!
いま開封される戦後史の「不都合な真実」。平和国家の“擬制”を突く証言はあまりにも衝撃的だ。
――姜尚中(東京大学名誉教授)
日本が戦争するアメリカの“一部”となった朝鮮戦争。これはけっして“昔話”ではない。
――布施祐仁(ジャーナリスト)
朝鮮戦争と日本人の密接なかかわりを示す、最高機密文書がアメリカで発見された。米陸軍の調査官による、「朝鮮半島で米軍とともに行動した日本人70名」への尋問記録である。日本人が地上戦に参加していた事実が公文書によって初めて明らかになった。
日本人たちは、銃の携帯や発砲や殺人の有無について供述していた。尋問後、当局は日本人に一切の口外を禁じ事実は封印された。平和憲法下、なぜ日本人が朝鮮半島へと渡り、前線で殺し殺されることになったのか――。
極秘文書を丹念に読み解き、遺族や同じ部隊に所属していた米兵を捜し当て、「朝鮮戦争と日本」の真実に迫っていく。
大反響のBS1スペシャル「隠された“戦争協力” 朝鮮戦争と日本人」(2019年8月18日放送)を、追加取材を敢行し書籍化。
〈目次〉
プロローグ 彼らは歴史から消された
第1章 1033ページの極秘尋問記録
第2章 大田の戦い 福岡から朝鮮半島へ向かった男たち
第3章 孤児たちはアメリカに憧れた
第4章 彼らはなぜ利用されたか 日・米・韓の思惑
第5章 平和憲法下の海上輸送 船乗りたちの戦後史
第6章 ある日本人の戦死
あとがき
注
年表