文武兼ね備えたエリート武将は、いかに本能寺の変へと追い詰められていったのか。牢人医師としての出発点から、延暦寺焼き討ちで見せる冷酷さ、織田家中における異例のスピード出世、武官としての比類なき実力まで。近年急速に進む光秀研究の成果を踏まえ、謎多き素顔に英雄史観・陰謀論を排し、実証的に迫る。気鋭の中世史家による、渾身の一作!
序章 新時代の子供たち
第一部 明智光秀の原点
第一章 足利義昭の足軽衆となる
第二章 称念寺門前の牢人医師
第三章 行政官として頭角を現す
第四章 延暦寺焼き討ちと坂本城
第二部 文官から武官へ
第五章 織田家中における活躍
第六章 信長の推挙で惟任日向守へ
第七章 丹波攻めでの挫折
第八章 興福寺僧が見た光秀
第三部 謀反人への道
第十章 領国統治レースの実態
第十一章 本能寺の変へ
終章 明智光秀と豊臣秀吉